「皇大神宮」の歴史は第53代淳和天皇の御代、天長9年(832年)御社殿造立の記録から建造の極めて古いことは明らかであり、その後何度か造営を重ねてきている歴史あるお宮です。第60代後醍醐天皇の御代、延喜式が選進されたころに、奈良時代以来現在の藤沢市のうち、藤沢・西富・大鋸・鵠沼・辻堂の各地を合わせてとなえられていた相模國土甘郷(とかみごう)の総社として相模国土甘総社神明宮と称し、あまねく人士の尊崇を集めることになりました。
長治元年(1104年)鎌倉権五郎景政が所領の大庭荘(おおばのしょう)を伊勢神宮に御厨(みくりや)として寄進したことから大庭荘が大庭御厨と呼ばれるようになってからはその領内、東は俣野河(現在の境川)から、西は寒川郷に到る区域、北は大牧崎(現在の藤沢市最北端)から、南は海(現在の片瀬の一部・鵠沼・辻堂・茅ヶ崎の海辺の諸村)に到る区域、いわゆる境川と子出川とに挟まれた広大な伊勢神領大庭御厨総鎮守と定められ、相模國土甘郷総社「皇大神宮」として現在に至るまでさらにあつく崇敬されいる神宮です。
御祭神は(主祭神)天照皇大神 (合祀神)天手力男命・天太玉命・天児屋根命・天宇受売命・石凝刀売命
境内地は3300坪の広さがあり、樹齢約700年の「椨(たぶ)」の木をはじめ樫、椎、欅などの樹々が繁り、その昔、烏が群棲していたことから、この鎮守の社は「烏森」と呼ばれ、「皇大神宮」は通称「烏森神社」とも呼ばれています。
「皇大神宮」の敷地には私たちの暮らしに密接な9つの末社が祀られています。「皇大神宮」参拝したらお参りしてみては如何ですか。
(厳島神社)
(豊受稲荷神社、山王社、恵比須ノ宮、豊受ノ宮)
(石楯尾神社)
(伊勢ノ宮、稲荷神社)
今年も中止となる「人形山車」(藤沢市重要有形民俗文化財)
いつもであれば8月17日の例祭に繰り出される「人形山車」の参進ですが、今年も「新型コロナウイルス」禍の関係で中止。9基の盛装した「人形山車」は明治中頃に「皇大神宮」の氏子町内がそれぞれ制作したもので、三層式・総高約8メートルで人形が飾られ、屋台には精巧な彫刻が施され、県下で最も盛観を誇る「神奈川のおまつり五十選」に選定されている例祭です。
「人形山車」の順列は昔から決まっていて、宮ノ前町の「那須与一」、上村町の「源頼朝」、清水町の「神武天皇」、宿庭町の「源義経」、苅田町の「徳川家康」、大東町の「楠木正成」、仲東町の「浦島太郎」、原町の「日本武尊」、堀川町の「仁徳天皇」という順で境内に集まります。
湯華神楽(鎌倉神楽)
8月17日に奉奏される「湯華神楽」(湯立神楽、鎌倉神楽)は鎌倉時代初期より鶴岡八幡宮の神楽男によって伝えられた神楽で、二人舞を含め12座が行われる神楽。私たちの日常生活の守護神である「産土神・火の神・水の神」の三神を神楽の場に招き、神恩に感謝しつつ、さらに三神のご加護を頂くために尊きお湯を神に供え、あわせて無病息災を祈り、神人共楽の中にも諸霊を和め奉る神楽で、藤沢市重要無形文化財に指定されています。
「新型コロナ」の関係で今年も中止となります。
一ノ鳥居、二ノ鳥居、三ノ鳥居をくぐって社殿に参ります。
(資料:皇大神宮HP、皇大神宮案内パンフ)
「新型コロナウイルス」対応で歴史ある催事が中止となり残念ですが、機会を見て「皇大神宮神」参拝、「末社」参りをされてはいかがですか。
(「皇大神宮」)
藤沢市鵠沼神明2?11?5 (通称烏森神社)(?0466?24?5590)
*小田急藤沢本町駅より徒歩約15分 *藤沢駅より徒歩約20分
藤沢宿 ”わくわく藤沢宿通信” №38
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