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2022 8/08

藤沢宿 お蔵に「庭・花・暮らし cottontail」オープン 訪ねてみよう

明治期の「旧藤沢宿」は相州麦や米等農作物、肥料販売の商いを中心としたお蔵が続く流通基地でもありました。その後、経済・社会環境変化によって当時の面影残すお蔵は殆ど姿を消しましたが、今でもお蔵が現存する当時の「まちを物語る」代表的お蔵として、明治6年(1873年)創業の「関次商店」のお蔵が挙げられます。

明治初期に初代関野次右衛門翁が総州野田町の「茂木家亀甲満醤油(現在の「キッコーマン」」で修業を積んだのち、この地で麦・米穀肥料商として創業、明治19年(1886年)築の「穀物蔵」と軒続きの明治40年(1906年)築の「肥料蔵」が現存しています。

この程「穀物蔵」活用の「パン・風土」さんに続いて、「肥料蔵」を活用した ”「庭・花・暮らし cottontail ーコットンテイルー  関次商店  石蔵」” が開業して4ケ月経たちました。

店主は見浦光子(みうら みつこ)さん。建築関係の会社に勤め、主に住宅や事務所等の庭づくり、外構づくり、造園等の仕事に従事してきて、造園施工管理技士、エクステリアプランナー、福祉住環境コーディネーター、宅地建物取引士等々の資格を持って経験を積んだあと、エクステリア&ガーデンデザイナー、プランツコーディネーターとして「片瀬山」に店舗を開き、その後「旧藤沢宿」のお蔵を利活用したお店として4月27日に移転開業しました。

「歴史あるお蔵の姿を出来るだけ残した店の構えにしたい」と話す店主「見浦光子」さん。

「内側に木造の軸部を組む木骨石造り、土間造り」のお蔵の特徴を活かした店構えにし、商品陳列などもお蔵の特徴をそのまま活かした店内の構え。もともとあった梯子や道具なども引き継いで活かした店内の構えは、陳列されている中低木、観葉植物が調和して、まちで見掛ける「切り花屋」さんの店構えとは違う雰囲気です。

以前から古いお蔵等が壊されていく現実を目の当たりにしていた三浦さんが「関次商店」の蔵と出会い、所謂「商家」の利活用とは違うお蔵そのままの利活用について一層縁を深くした、との事です。

高さ約5メートル、柱むき出しのお蔵仕様をそのまま活かした商品陳列。

「切り花」でなく「観葉植物」等を利用した部屋づくり、ガーデンハウスづくり、お住まいの家族のライフスタイルに合わせた快適な空間づくりの専門家として、来店されたお客さんの相談にあった提案やアドバイスを優しくお話してくれます。

またお家の「空間づくり」として植物を活かすための「ワークショップ」の開催や、建物と調和した空間づくり等々の相談にも応じて頂け、一度訪問しては如何ですか。

「関次商店」4代目当主・関次静一さんは「先祖代々からの大切なお蔵、しかも明治からの藤澤町の麦・米穀肥料商で賑わった流通基地であったと言う ”歴史を語り継ぐ” ためにも ”お蔵を守っていくこと” は私の使命。そうした中で見浦さんの様にお蔵の姿をそのまま活かして頂く事は大変に嬉しい。お隣のパン風土さんの人気も好評で嬉しいです」、と話されています。

お隣は同じくお蔵活用の美味しい酵母づくりの「パン風土」さん。お気軽に両店をお訪ねしてみてください。他地区では見られない明治時代のお蔵のそのままの姿を、パン、観葉植物等をお求めながら、お蔵の姿を学んで楽しんでください。

「関次商店」お蔵は貴重な国民的財産として「登録有形文化財建造物」として登録されていて、市の開業支援制度を利用した店舗でもあります。また表通りに面した赤いお蔵は明治42年(1901年)築の「文庫蔵」です。

「コットンテイル」                                                            営業時間は月・水・金・土曜日の10時から16時30分。                                       藤沢市本町4-5-20   (「南消防署本町出張所」 横道入り左側奥の蔵。                                     ☎ 050-8883-8528    「www.cotton-tails.net」 も是非ご覧ください。

 

藤沢宿   ”わくわく藤沢宿通信 ” № 55

 

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