伊勢山緑地帯である「伊勢山」はかって家屋や土蔵に使う「壁土」を採掘していたことから「壁土山」と呼ばれ、山頂は単なる山でした。この山服に「神明宮(伊勢神宮の分霊を祀神とする神社)」社が祀られていた事から「伊勢山」と言われる様になり、「伊勢」詣りが出来ない人々がこの山から「伊勢神宮」に向かって参拝された、との事です。
(伊勢山)
藤沢最初に設立された「町立藤沢実科高等女学校(大正14年)」建設時から旧「藤沢高等女学校」、のちの県立「藤沢高等学校」があったこの場所(藤沢市本町)は、江戸時代には「山王山」と言って藤沢宿の総鎮守として「山王神社」が祀られ、また「釣鐘堂」があって堂守が時の鐘を鳴らしていました。「町立藤沢実科高等学校」建設に伴い、「山王神社」は「白旗神社」に、「釣鐘堂」は「伊勢山公園」に移されました。
「伊勢山公園」は藤沢市の公園として地元の方々(「ハローいせやま公園愛護会」会員中心に)よって「ソメイヨシノ」をはじめとした約150本の桜の木等の植栽・管理をはじめ公園一帯の保全取り組みが行われています。春には桜の名所として、また歴史を語る公園として多くに人々に愛され、親しまれている「伊勢山公園」の静かな秋を散策してみては如何ですか。
小田急「藤沢本町」駅の改札出て踏切を渡って、自転車駐輪場左通路を行くと「伊勢山公園」の入り口になります。階段上ること約220段、頂上に着きます。春には桜やツツジ、梅雨期にはアジサイが見事で、多くの人で賑わいますが、この秋にも小さな花が散策者の目を楽しませてくれます。静かな秋の「伊勢山公園」を散策してみて下さい。
(自転車駐輪場横道から「伊勢山公園」への入口)
(緑に囲まれた階段)
(花が咲き始めた「ツワブキ」)
(秋の頂上風景)
「山王山」から移された「釣鐘堂」(画面左のお堂)は移設以降も引き続き堂守が時報を告げる鐘を鳴らしていましたが、昭和18年戦争時の銅回収政策によって鐘は回収され「釣鐘堂」だけが残っています。また頂上広場の4基の「忠魂碑」(画面中央)は大正14年に散在していた其々の碑を山頂にあげ祀られています。
(「伊勢山」説明標識)
(「庚申供養塔」)
(「庚申塔」についての解説板)
(頂上から「富士山」、「大山」を望む)
(頂上から「江ノ島」や「市内」の一部を望む)
藤沢宿は「大山詣で」、「江の島詣り」の通行路として多くの旅人で賑わい、その様子は「浮世絵」で描かれています。
(秋の花々が可憐に咲いています)
(反対側の階段山道)
藤沢本町駅駐輪場から上って来た階段の反対側の階段は、自然のままの山腹の合い間の階段。きついですが自然を楽しめるまた違った雰囲気を感じます。足元に注意して昇降して下さい。
市の中心地にある春夏秋冬の季節感を感じる「伊勢山公園」。静かな秋の散策をお楽しみ下さい。、
藤沢宿 ”わくわく藤沢宿通信” №41
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